7-10 November 2022
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MUonE 実験によるミューオン g − 2 を説明可能な U(1)μ−τ ゲージボソンの探索

Presented by 淳太郎 和田 on 8 Nov 2022 from 15:55 to 16:15
Session: Presentations

Description

米国フェルミ国立加速器研究所 (FNAL) の実験によって、ミューオン異常磁気能率 (g − 2) の 実験値と理論値の不一致が追認され、標準模型の綻びを示唆する結果となった。標準模型 (SM) の理論計算に関しては、ミューオン g − 2 へ寄与するハドロン真空偏極 (HVP) の精密評価を目的 とした MUonE 実験が提案され、理論値の精密化が期待されている。一方、標準模型を超えた物 理 (BSM) の観点では、U(1)μ−τ ゲージ対称性を持つ模型がミューオン g − 2 アノマリーを説明 可能な有力な模型の一つとして今尚注目されており、ミューオン g − 2 は SM、BSM 双方の文脈 で活発な議論がされてきた。そんな中、我々は将来的に MUonE 実験によって U(1)μ−τ ゲージボ ゾンをミューオン g − 2 favored な領域を含むパラメータ領域で探索できることを示した。本講演 では、MUonE実験の本来の目的(HVPの精密測定)と、我々による新しい提案(U(1)μ−τ ゲージ ボゾンの探索) をまとめ、MUonE 実験が SM 理論計算の精密化と BSM 探索という二重の役割を 果たせることを示す。